ディヴァインは教養文庫のシリーズがとてもすきでした。
全体的には登場人物の人間関係がいろいろからみあって暗いイメージがありましたが。
教養文庫のシリーズでも、このラストは(ミステリとしてのはなしではなく)後味が悪いな・・・と思う作品がありましたが、全体的に○だったんです。(書かれた順と翻訳順が違って、もしかすると、とっつきやすいものから翻訳されたような・・と思っています)
「五番目のコード」に関しては主人公の ★ ロマンス ★ から、犯人が分かりました。
「悪魔はすぐそこに」を読んだ時、ものすごくうまいと思いました。犯人を知った時には衝撃。後書きにも「犯人を知ってから読み直すと、いろんな事が思い当たったりして二度楽しめる云々」とありました。
もっとも、良いミステリというのは、犯人をしった上で再読に耐えるものと私は思っています。
「悪魔・・・」は、その観点でちょっとだけチェックして改めてうまいなぁと思いました。
後味は悪かったですが。
そして「ウォリス家の殺人」これは、あの後味の悪さに二の足を踏んで「借りる」事にしたので、出てから入手までにかなり時間がたってしまいました。
やっぱり、読み始めるととまりませんでした。
お決まりの人間関係がてんこ盛り。
しかし、弱いと思うのは被害者のジョフリーのキャラが薄い気がするんです。
彼が「天才だけどイヤなヤツ」というのはそこら中にでてくるのですが、この事件をひきおこした事になる人間性について、ヒントがないような気がする。
あと、彼の出世作の本についても内容が全然触れられていないので、探偵役である主人公が被害者の空白の過去を探しだす時に「あの本はこれこれで・・・」と唐突に話すので、どっかに伏線があったのかしら?と思いました。
ミステリというより「錯綜する人間関係がどうけりがつくのか」の興味で読み進んでしまいました。ある意味とってもディヴァインらしい結末だなと思いました。
あと書きを読むと、未訳の作品も翻訳する方針&作風が重ならないように、出版順と翻訳順は変えていく云々。(十分、前回と、重なった気もしますが)
もっとも「悪魔は・・」のほうは年代的には、教養文庫の方に近いので、びっくりしています。
はい、翻訳が出たらまた読むつもりですが。
体力がある時に読むべきか?とも思いました。
あ、本筋とはまったく関係ありませんが、探偵が被害者の過去を調べるためにオーストリアに行くんですが、そこで「おはよう」が「グリュース・ゴット」だったんです。(ウィーンでお店に入るといわれました。グーゴーにしか聞こえないんですが)
オーストリアでは普通に言うけど、ドイツではいわないと聞いていたので(ただし、TVをみていたらドナウ地方のドイツでは言ってました)そう!オーストリアだよ!と妙な納得をしてました。