書籍・雑誌

家への情熱「中国の馬」 ウォルポール「銀の仮面」より

イタリアにオトラントという土地がありますが、あのウォルポールの「オトラント城奇譚」の場所だそうです。
で、ふと、うっかり同一人物と誤認して(って過去にも誤認)ウォルポールの短編集「銀の仮面」を再読。
最近、図書館の本を予約してもスムーズに来なくて、手持ちの本を読んでます。
この作者は一応ホラーに分類されるのでしょうか?
代表作「銀の仮面」は、有名な作品で、静かにこわい。ある意味宇宙人の侵略にも似た話(ブランドか、レンデルにも同趣向の短編があった気がするのですが)

私がそれよりこわいと思うのは「中国の馬」。
主人公は、素敵な家に住んでいるけど落ちぶれた家の最後の一人。
で、維持費がかかるので、家を貸してしまう。でも、家のことが気になって、元の家の近所に引っ越して家を見守ろうとする。偶然彼女は、裕福な男性と知り合い、結婚を申し込まれる。彼と結婚すれば大好きな家を維持していくことができる。これ以上の良縁はないはず・・・彼女の選択はなみのホラーよりこわいとおもうのは、女性だからでしょうか?

この短編で、ミステリで繰り返しとりあげられる英国人の「家への愛」がちょっと分かった気がしました。
あと「敵」通勤時にやたら話かけてくる男に言われない憎悪を抱いてしまった男の行動→あとがきでは、この憎悪が理不尽とありましたが、(もちろん理不尽ではあるのですが)、朝の通勤時間を毎日横取りされる(話かけられる)のが苦手な人間は多いはず。
で、それを自分で表明できない人間も多いはずと思ってしまいました。
で、主人公のとった行動って実に人間的と思いました。

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ふと懐かしい「恋人たちのいる風景」O・ヘンリー

O・ヘンリー短編集「恋人たちのいる風景」どの話も読んだことがあるけど、でも、懐かしい、ラブストーリーです。

奇跡のブレンド酒
春のア・ラ・カルト
忙しい株式仲介人の恋
緑の扉
楽園の避暑客
牧場のマダム・ボーピープ
賢者の贈り

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懐かしの童話「一角獣の秘密」波瀾万丈の物語

学研の童話シリーズ(これはとても良いシリーズだったと思います)の1冊です。
作者のルネ・ギヨは動物物語(今度かきます)の作者で何冊か童話が出ているはず(絶版?)
この話は、「アンジェリク」のような(といってもマンガしか読んでませんが)ルイ14世時代の波乱万丈物語です。
大人になって読み返すとプロローグに「すべてのカギ」があることに気づきましたが、子供の時には分かりませんでした。
主人公はリュウ伯爵家に代々仕える家の息子:リュカ。お城には老伯爵と孫の双子:リュックとマリ・アンジュ(リュカと同い年)がいて、リュックはお城に上がって、若様にお仕えする。(ルネ・ギヨらしく、謎めいた動物の話も出てきます。お城の一族が変化した?大イノシシとか)
実はこの伯爵家には秘密が・・・老伯爵の息子が海で死に、奥方が生んだのは女の一人だった→伯爵の落胆を怖れるあまり(もう数年しか寿命がないと思われていたので)周囲は子供を双子と発表して、限られた者だけが秘密を知っていた。(「姫様はお兄様と一人二役をしていました)
が、15才になると若様は一族の掟で海にでなくてはならない→同い年の(信頼の置ける家臣の息子である)リュカは若様の身替わりになって海に出ることになる。
リュカは若様として手柄を立てる。(実の両親はその間に亡くなる)死期の近づいた伯爵はリュカに昔からすべてを知っていたと言いなくなる。
宮廷に出ているマリ・アンジュはルイ14世に真実を話して家名の存続(リュカが手柄をたてたら伯爵家をつがせる:おそらく姫の夫として)を約束してもらう。
リュカはまた海に出る。リュカの正体を察していた船長が、彼をアフリカの海岸に置き去りにしてしまう。彼は、ある部族で「白い一角獣:サイ」の化身として大切に扱われる。
(この部分はルネ・ギヨならではです)
やがて、彼はフランスに戻り、マリ・アンジュと再会する・・・・

本の形式として、リュカの手記がみつかったという形式になっています。
また、ルネ・ギヨが友人からきいた300年ほどまえに白人がキリマンジャロの麓の村に住んでいたという話からインスピレーションを得たそうです。

童話であるにもかかわらず(原書は違うのかも)、フランスとアフリカの二重構造の話。一人二役のお姫様+身替わりのリュカ+海の冒険

なかなか味わいのあるストーリーと思います。この学研のシリーズは他には「銀の腕のオットー」「銀の国の物語」しか持っていないと思うのですが、どれも大変素晴らしい話でした。

文庫って何とか手に入ったりするけれど、童話って本当に入手困難なんだと改めて思う次第です。図書館にはあるかもしれません。興味のある方は読んでみて下さい。

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あなたの「猿の手」は?(あ、ネタバレしてます)

夫が翻訳サイトから「猿の手」を出力して、読んでました。→きちんと読んだのははじめて(もちろんストーリーは把握してます)
で、私も読んでみました。
二人の感想は、最初に「猿の手」が手に入った経緯が細かくかかれている(様な気がする)
&2番目の願いでやってきた「息子」は、もっと「こわい存在」(=ゾンビ状態)だった気がしていたがそんな(そこまでの)描写は無い。

今回読んだ時、「三回目」の願いに「昔に戻して」って時間があったんじゃないのか?と思ったりしました。
昔に読んだ時は「妻に息子の姿を見せたくない一心で」という感じ満載だったのですが、今回はそこまでと思わせなかった。
などなどです。
夫に言ったところ、「奥さんがカギを開けそうだった。&3回目の願いがかなったとしても、どんな形になるか分からない」と指摘されました。

家にある「新青年傑作集」をチェック→一応、今回の翻訳と大筋合っている。
二人とも「知っている「猿の手」」って何だったろうと、「子供向き」で読んだのか?と思いました。

皆さんの「猿の手」は原作通りですか?イメージ先行ではありませんか?と思いました。

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「謎解きアクセサリーが消えた日本史 」

古代の日本にはアクセサリー(イヤリング、ネックレス、指輪)があったはずなのに、それから、アクセサリーが消えてしまい、明治になって外国の影響でアクセサリーが復活→何故、アクセサリーが消えてしまったのか?という考察本です。

決定的に「これだ」という説はなく、いくつかの説が紹介されていました。

「火葬」でアクセサリー(副葬品)が重視されない。
「着物」がアクセサリーの代替(これ私はけっこう同意するんですが)
「玉」が権威の象徴として、独占されアクセサリーとしては使用できない
「真珠」は輸出用なので、アクセサリーには使うことはできない などなど。

以前、着物好きの友人と話しあった私の説ですが。(ちなみに、「着物」を着る場合、「ひっかけないように」腕時計、指輪はしない(指輪は、丸い石:真珠、珊瑚、翡翠などが原則))
帯留め、櫛(髪飾り)、根付けのようなものはOK

平安時代・・・重ね着で、袖は指先が隠れる→指輪不要
日本の身分の高い女性は、姿を見られることがないように奥まって育つ
=着物は、「遠目から見る」ことを主眼とする
安土桃山の着物はほんとうに大きな柄を大胆につかったりしていますし、個人的には着物がアクセサリーの代わり(農耕民族なので、指輪は根付かないし)。

もっとも、作者は日本にアクセサリーがないと主張していますが、帯、着物は十分に豪華ですし、櫛、かんざしといったものをアクセサリーとして考えていないような気がします。

とりあえずアクセサリーがお好きな方は、さらっとでもどうぞ。

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デステ家の姉妹 イザベラとベアトリーチェ

子供の時NHKで「レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯」といった番組をみました。
のちにCSでも放映されたのですが、カットされて(というか微妙に違うバージョンがあるらしく)、老人になったレオナルドがリュートを弾いて歌うシーンがカットされていました。

先日、業後と会うのに時間調整で図書館で本を読んでいたのですが、「ダ・ヴィンチの白鳥たち」と「ジョコンダ夫人の肖像」という本をたまたまよんだんです。
どちらもデステ家の姉妹:イザベラ・デステとベアトリーチェ(ミラノ公ロドビコ・イル・モロ夫人)を扱った話です。内容は全然違うのですが。

わたし、ベアトリーチェも知っていたし、イザベラ・デステも知っていたのですが、この二人が姉妹だったってことを知りませんでした(汗)
で、ロドビコが姉の方に結婚を申し込んだら、すでにイザベラには1月くらいまえに縁談がきまっていて、妹と縁談がまとまった(なお、この時妹は5才)
などという話も知らず。うーん。深いなぁ~と思っちゃいました。

なんのことはないみんな親戚だった。ですね。

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ゴシックロマンス、オースティン~クリスティファン必読「19世紀のロンドンはどんな匂いがしたのだろう」

ヴィクトリア朝の説明の本はいろいろありますが、この「19世紀のロンドンはどんな匂いがしたのだろう」は、一種の「有職故実」

日本にいたら(いや、きっとイギリスにすんでも)一生使わない言葉、王侯貴族に対しての呼びかけ方(王または女王:Your Majesty→これはきいたことあるぞ、国王の配偶者、子女、兄弟姉妹:You Royal Highness)、自分が貴族であるときの公爵への呼び方・・・・
社交界へのお目見えの方法とか。

身内以外が女性をファーストネームで呼んではいけない(婚約者はOK)とか、小説(もとがほとんどわかんないですが)を引用して説明しています。

ディケンズ、オースティンの時代から、クリスティの作品もその「御前様」とかあったような気がしますので、その何となくしか分からなかったことを、ちゃんとしるための本として有用です。

無くても別に困らないけど、あるととっても楽しい本です。

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駆け足で読んだ「ヒッチコックに進路をとれ」(知らない映画はちと辛い)

映画ファン山田宏一、和田誠の両人がヒッチコックの全作品について語る「濃い」ヒッチコック本です。
ヒッチコックのファンか?といわれるとそうではないけど、「裏窓」「レベッカ」「疑惑の影」は好き程度の私からすると、もう、あーこの映画、見てるはずだけど全然覚えていないとか、TVシリーズについての話もあって面白かったとか、やっぱり「パラダイン夫人の恋」ってタイトルは反則だよな・・・などなど、面白さ満載でした。

が、しかし、例によって図書館からの本。
期限が立ちはだかる→本来、こういう本は、ゆったりと読みたい本ですが、そうもいってられない。「とにかく読む」とがんがん読んでました。

ストーリーをチェックしたい映画もあったり、たしか、録画してるはずって映画も、あの俳優はって調べたいことが山のようにあるけど、順番に読んでいくしかない。
ヒッチコックの映画をちゃんとみたいと思わせる1冊です。

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「ひとりぐらしも9年目」たかぎなおこ

私のごひいきのマンガ家(?)たかぎなおこの「ひとりぐらしシリーズ」第2弾。
念願の引っ越しをして、優雅な(?)生活に。。。

絵を描きたくて単身上京して・・・という作者。
当然芯は強い人はずですが、このマンガエッセーからだと、普通の(?)ややおとなしめの(?)生活が綴られていてとても楽しいです。

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「女子校のノリ?」オースティン その2

作品として一番好きな「説き伏せられて」
若い頃、婚約を周囲から反対されて諦めたアンの前に、かつての恋人が、軍人として成功して現れる(って、彼女に会いにくるわけじゃなくて、たんにほとんど偶然のように)
しかも彼は、そろそろ結婚しなくちゃって考えているらしい。

数年前に、BBC(だと思います)ドラマをTVでやっていて、それが、やはり原作にとっても忠実で(主人公のアンもおとなしめで)、すごく良かったんです。それさがしたんですが、みつからず・・・たまたま去年くらいに、LALATVのドラマを見ました。
基本ラインは同じで良かったのですが、多少現代的にアレンジされていて、原作の「アンがどうしようもできなく悩んでいる」部分が、少しだけ、行動的にかえられていまして、時代の流れを感じました。(当時の女性だとしたら、考えられないほど行動的)でも、今時だからOKという感じでした。

エドマンド・クリスピンの作品(たぶん「消えた玩具屋」だと思うんですが)に、フェン教授が、パブで「ミス・オースティン」の素晴らしさを説く男と一緒にいるシーンがあったような記がします。
オースティンファンが多いんだなぁと思いました。
「ジェイン・オースティンの読書会」読んでいるはずなのに、全然覚えていなくて、再読しようと思っています。

オースティンは、最初に読んだ時にはとにかくおもしろくて、いろいろ探してなんとか読んで→でも先に読んだ作品が気に入ってしまったために、頑張って探した作品がそこまで面白くなくて。とりあえず小説を読み終わる。(「マンスフィールド荘」はかなり苦手だった。)

映画化の影響で、いきなり本が読めるようになる。
→立て続けに読んで、ちょっと「お説教されているようで、あきる」(ファンの方ごめんなさい)→でも、何となく「説き伏せられて」読む→最近のブームで、再読する。といった状況です。
懐かしい日々を思わせる作家です。年をとったらもっと良くなるのかもしれないです。

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