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ポケミス再読 ブランドの悪意「はなれわざ」

クリスチアナ・ブランド「はなれわざ」再読

コックリル警部を含めてイギリス人がサン・ホアン・エル・ピラール島に観光に行って。。。
そこで、恋愛のもつれとか(男は既婚者:夫婦できている)とかとか

で、殺人事件が起こる。
(犯人ひどいやつだけど(ゆすりとかする)しかし、あそこまで叩くかね。。と思いました。(さすがブランドの悪意と思っちゃう)

何度読んでもわかりにくい→多重構造で、よくできてはいると思いますが。

最大の難点は、渦中の男「レオ」が、そこまでの男なのか?ってことかもしれない。
レオはもとピアニスト→事故で片腕:自暴自棄。妻は金持ち。レオは浮気をしてはいつも妻のところに戻ってくるタイプ。

それが、もしかして真実の恋に落ちた?なんだけど。

並行して描かれるのが、金持ちの老嬢(死語):ミス・トラップと彼女にいいよるイケメンの現地ガイド:フェルナンドー(金にこまっている)
→周囲は典型的なパターンと思うが、金持ちの女性と思われていたのは、実は長年おつかえてしていたご主人からひまをだされて召使。
ご主人はお金があるので、ミス・トラップすら信用できなくなり、暇を出す。旅行に行くとよいとお金をくれて、高級はカバンも貸してくれる→お金もちと間違われる。(服もご主人の昔の服)

ミス・トラップは「人から必要とされる」ことがうれしい。フェルナンドーを愛していないけど、彼を助けたいとお金をあげる。
ミス・トラップとしては、恋愛のためにお金を出したわけじゃない。でも、それがフェルナンドーにとっては、自分を「女たらし」の道から正道に戻してくれたと感激。ミス・トラップと結婚したいと言う。

うまくいくのだろうか?と読者におもわせつつも、あの殺人事件を帳消しにする二人の人生があってもよいとおもったりさせる。
ミス・トラップは、恋愛で夢中になってお金をつぎこんだわけじゃない。彼をそういう意味で愛しているのではないから、かえって、幸せになれるかもしれない。

ミステリとしてより、読物だなと思います。

しかし、ブランドの登場人物たちは、一癖も二癖もある。毒があるんですよね。
クリスティだったら、この恋愛のもつれの殺人も悲劇とかそのからの再生とかを描くかなと思うんですが、
ブランドの描く「レオ」は相変わらずの気がします。たぶん一番あいしてるのは妻というお決まりのパターンかも。

うまいけど、一度読むと、数年は読まないのが私にとってのブランドだったりします。

 

 

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