« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »

2009年7月

本格と考えると良い!「家蝿とカナリア」

ヘレン・マクロイ再読という事で、以前はあまり評価していなかった「家蝿とカナリア」を読んだところ→意外に良かったことが判明。
「ひとりで歩く女」に驚愕し、「暗い鏡の中に」「幽霊の2/3」「殺すものと殺されるもの」の雰囲気にひたった私は「マクロイ」はかくあるものと思いこんでいたのですが、
今回「家蝿とカナリア」を、純粋に本格ミステリとして読んだところ、謎解きをきちんとしていて、びっくり(失礼!)しました。

書き出しが「一匹の家蝿と一羽のカナリアとを仲だちとして-中略-殺人は解決を見たのだった。」→ちょっと、やりすぎ感あるのですが、それはそれとして・・・(この「カナリア」には無理矢理感ありましたが)
ベイジル・ウィリングが、舞台の初日に招待される。そして、その舞台上で本当の殺人事件が→この設定のびっくり(やや無理矢理感)を乗り越えると、きちんとしたミステリ世界が展開されてきます。

マクロイは、何かしら驚かせる作家です。
「死の舞踏」では、トリックは全然覚えていないのですが、その★ 動機の先進性に ★ 驚かされました。今回はその設定に。
設定が驚きですが、推理は本格。
マクロイには驚かされっぱなしかも。

「歌うダイヤモンド」の中に、「人生はいつも残酷」という短編があります。
この「人生はいつも残酷」というセリフは、マクロイの登場人物達につきまとっているような気がします。

| | コメント (0)

マクロイ「歌うダイヤモンド」から「鏡もて見るごとく」

マクロイの短編「鏡もて見るごとく」は、長編「暗い鏡の中に」の元になった短編です。
短編は今は「歌うダイヤモンド」収録されているので、読むことが可能です。

主題が同じなので、長編の復刊が難しいかもしれないと思います。
ミステリとしては、短編の方が、すっきりとしていると思います。

長編については、以前書いたのですが、短編にはない雰囲気があります。
その雰囲気を出すために長いとも言えるのではと思っています。

「彼女」の生涯を明らかにすることによって、暗い雰囲気が醸し出されて今指す。
しかし何よりも、長編は最後が違うわけで、★ 犯人を裁くことはできないだろう  ★ なのではと思いました。

| | コメント (0)

「水平線の男」の復刊希望・・・

創元の今回の記念的な復刊(新訳だけど)フェアですが、
やはり、このタイミングで「水平線の男」の復刊が必要なんじゃないかと思います。
できれば訳はそのままで。

何故かというと、(マクロイの2作もどんな風に訳されるのかがちょっと不安なんですけど)あの、古めかしい雰囲気こそが良いような気がしているので・・・(たしかに誤訳があるとはいわれてますが、手がかりについての誤訳ではないはずなので)

新しく訳されると、「気が付いてしまうこと」がでてくるような気がするんです。
あとで、「あれは伏線だったんだな」と思う事が、「今の視点」で読むと気が付いてしまいそうで・・・・
あと今のうちに復刊しないと(もうとっくに古い作品ではありますが)、「古い」ものになってしまうので、ぜひこのタイミングと思います。

ちょっと、あやういので反転させて書きます

★  当時としては、かなり、ものすごい作品ですけれど、「現代」において、そこまで「すごくはない」のかも   ★ と、思うからです。

| | コメント (0)

懐かしの童話「銀のうでのオットー」

学研の童話シリーズ(このシリーズは今は廃版のようです)です。
調べたところ、偕成社でも出ていたようですが、今入手可能かが不明です。

アメリカ人作家:ハワード・パイルが書いた児童文学の傑作(私の意見)です。
物語の舞台は中世のドイツ。
竜の館(ドラヘンハウゼン)の領主:コンラッド男爵は気が荒く、周囲から金品を略奪するような男。(物語の設定で、中世=暗黒の時代って感じです)
奥方は、男爵が略奪に行って瀕死の重傷を負ったのをみて、ショックで早産、オットーという男の子を産み落として、亡くなりました。悲嘆にくれた男爵はオットーを夫人の伯父:修道院長オットーに預けて育てて貰うように頼みます。
修道院長は、かつては勇猛果敢な騎士でしたが、愛する女性が自分の弟と結婚してしまって、修道院に入ったといわれています。(愛する女性とは、オットーの祖母になります→私は、ここ勘違いしていて、修道院長と男爵が兄弟だとずっと思っていました)
オットーは修道院で静かに幸せに暮らしています。
14才になった時に、男爵がオットーを跡継ぎにするために連れ帰ります。

男爵は、隣のローデンブルグ家ヘンリー男爵と長年争い、オットーはある日、ヘンリー男爵にさらわれて人質として閉じこめられてしまいます。
オットーは、そこで、非常に辛い目に遭います。

たまたま知り合ったヘンリー男爵の娘の幼いポーリーン。オットーを救出しようとする一族。コンラッド男爵とヘンリー男爵の一騎打ち。
そして、皇帝に拝謁するオットー。

挿絵もパイルが描いたそうですが、ラストシーンはとても素敵です。
この挿絵はずっと覚えている印象深いものでした。

童話だからこそ描ける世界というのもあると思いました。

| | コメント (0)

ハナエモリビル アンティークモールクローズ・・・?

友人が、今月初めに、おなじみのお店に行ったそうですが、7月末で撤退が決まったとの事で、今後のことは別途案内があるということになったそうです。

今、HPをみたところ、かなりのお店が移転のようです。
まだ、営業を続けているお店もあるはずですが。

うーん。個人的には、営業時間も短い(帰りに寄れない)などなどで、おなじみのお店はなかったのですが、それでも寂しいです。

| | コメント (0)

「メリリーの痕跡」の感がある「夜の闇のように」

ハーバート・ブリーンの「ワイルダー一家の失踪」は、その雰囲気がすごく好きなんですが(ミステリとしてはどうか?という指摘はいろいろあるのですが→そこらへんは「メリリーの痕跡」の後書きにすごく詳しいと思います)

探偵役(?)レイノルド・フレームの2作目の「夜の闇のように」は、読心術はでてくるは、社交界(といってもあるグループ)はでてくるはと、「ワイルダー」とは違う系譜の作品です。

「メリリー」が良かった人にはお勧め、「ワイルダー」が良かった人は、その次の「もう生きてはいまい」がお薦めです。(最後の「時計は十三をうつ」は全然ちがった記憶しかありません)

「ワイルダー」の方は、ちょっといろいろと書きたい事があるので、今度また書きます。

| | コメント (0)

あ、文庫になってたのね(阿修羅ブーム?)「光の回廊」

清原なつの「光の回廊」が文庫で再刊されてました。
これは、コミックで持っているのですが、一時は値段がかなり高騰した本で、何で復刊されないのかなぁ~と思っていたのですが、文庫化されてまずはめでたいといった気持ちです。

藤原氏から初の皇后となった光明子の話です。
父藤原不比等の野望に応えて、聖武天皇の妃になって・・・・
でも、彼女が本当に欲しかったものは・・・・

歴史をふまえてとても上質なマンガになっていると思います。
文庫になって(買わないけど)うれしかったです。

| | コメント (0)

心待ち「マクロイ復刊」

8月にはマクロイの「幽霊の2/3」が新訳で復刊されます(「殺すもの・・・」は秋でしたか?)
個人的には、旧訳のあの趣満載の訳で十分楽しめる気もしますが、何分にも古すぎか?というきらいはありますので、新訳でどのように訳されるのかというのも興味があります。

マクロイの翻訳ものは、一応絶版を含めてかなりクリアしているはずなのですが、今、予習をかねて再読モードに入っています。
「幽霊の2/3」では作家というものに言及していますが、「読後焼却のこと」でも、作家業についていろいろと描写があるので、読むのも面白いと思います。

マクロイについては、私は基本「冷徹な目」と思っています(その代表が「一人で歩く女」)あと、とても目の付け所が新しい作家だったと思います。
その意味で、個人的には評価が低かったのですが「家蝿とカナリア」も再読してみるつもりです。

名作の復刊で心しておかなくてはいけないのは、いつ頃に書かれたかという事だと思います。
今の視点ではなく、当時の雰囲気ごと楽しむことが一番必要だと思います。

| | コメント (0)

図書館の本への書き込み・・・

図書館の本に、書き込み:鉛筆で線が引いてあったんです。
それが、かなりの量(沢山のページにひたすら引いてありました)。
なぜか、本の前半部分に集中。(ミステリではなく歴史の本です)

読むのには問題は無かったのですが、私が引いたと思われると困るので、一応、返却時に言った方がいいのかなともちょっと思ってます。

以前、借りた本は、ページが破られていた事がありました。
あれ、話がいきなり飛んでいると思ったら、10ページくらい、破られていたんです。
で、気になって確認したら、ある登場人物が出るシーンが他にも・・・・
切り口からは、破ったとしか考えられない。
コピーとる方が簡単だったろうにと思いました。

前後から内容は推察したのですが、さすがに、図書館の人に伝えました。
おそらくその本って、廃棄処分になっちゃうんだろうなと思うと、悲しかったです。
絶版で、いろいろ探して借りて貰った本だったんです。

| | コメント (4)

携帯ストラップって無くなるもの・・・ONちゃんはどこへ!

携帯ストラップ・・・普段使うものだからと好きなものを付ける→使用頻度(?)が高い→紛失(涙)の連鎖が・・・

最初の紛失は、「Suica:ペンギン」これは、シリーズものなので、別に購入。
無くしたことはショックでしたが、それに続く紛失(2回)は、ショックの連続。

私は病気で寝込んでいた事があり、友人が元気付けにと台湾での故宮博物館で至宝の「白菜」のストラップを買ってきてくれました→出来がすごーーーく良かったんです
→喜んで使ってましたが、ある時、気が付いたら、白菜が消えてました(涙)
 これで結構落ち込んでましたら、今度は、夫が「ONちゃん仲良しストラップ」をかってくれました。
「ONちゃん」北海道TVのキャラクター。
私が愛する番組「水曜どうでしょう」(えー、私の住んでいるところでは、再放送で(昔の番組が)放映されていて、すっかりファンです)で、知ったキャラです。

このストラップも気に入って2年以上も使っていたんですが、
ある時、キャラの1つ(グチちゃん)が無くなり、でも、気にせずつかっていたのですが、
この前、メインキャラのONちゃんが、金具ごと無くなってまして、ショック。
残っているキャラって、ONちゃんのガールフレンド OKちゃん と 友人の NOちゃん
(あーここらへんって、自分で書いててもわかりにくい説明)

なんで、メインのONちゃんが失踪しちゃったんだ!と嘆きましたが、気をとりなおして、北海道から通販するべきかとHPをチェック→無い!
私が持っていたストラップは廃盤になっているらしく、別なストラップになっている。
旧のが欲しいのに、そして、北海道からだと、送料がストラップと同じくらい→何か他のものも購入した方が良いのか?

夫に送料がスゴイと言いましたら(ちなみに夫は北海道出身)、北海道の人は、さんざん、とりよせる時に、北海道は別料金(高い)思いをしてきたんだから、逆もあるんだとはいわれましたが。

とりあえず、今携帯ストラップにはSuicaを復活させてしまいました。
昔のバーージョンが欲しいぞ・・・です。

| | コメント (2)

不況だと図書館が混む?

職場の近くの図書館をとっても利用しまくっている私ですが、
最近、とみに混雑するようになってきたんですよね。

もちろん夏休みで、子供達が・・・・ということもあると思いますが
もっとも会社帰りに私が行くときには、子供は帰っているような・・・

会社で、経費削減のせいか残業削減→早い時間の電車が混んでいるように、
図書館も、会社員で混んでいるようです。
さっさと帰って図書館に寄って帰宅?
こんでいるカウンターにちょっとぐったりする日々が続いてます。
(自分も利用者なんですが)

| | コメント (4)

これも王道「いつか晴れた日に-分別と多感-」オースティン

映画「ある晴れた日に」にもなったジェーン・オースティン「分別と多感」
父の死によって経済的に困窮(っていっても、小さな屋敷に暮らしていける分はもってますが)した姉妹(母は健在)

姉エリノアは「分別」があって、妹マリアンヌは「多感」。
恋愛においても、姉は秘かに人をだんだんと好きになっていくタイプ。
妹は一目惚れタイプ「初恋こそ恋」のタイプ。
そんな二人の人生(恋愛)模様ですが。
映画を先にみていたので、主人公のエリノアが結構(当時としては)年のようにおもっていたら、20才前→これはちょっとびっくり。
エマ・トンプソンとケイト・ウィンスレットがあまり姉妹っぽくなくて、というのがツッコミどころだった気が。

「ハンサムさんのウィロビー役:グレッグ・ワイズ」が、たしかトンプソンのパートナーだったはずで、主人公の恋人役のヒュー・グラントより良い味出してた気がします。

「財産目当ての結婚をもくろむルーシー」という仇役(?)もでてきます。
もっとも、当時、持参金が十分でない女性は、結婚するしか生きるすべはない(働くなんてできないか)ので、ある意味当然ではありますが・・・
ルーシーって、一体どうやったらそんなに巧く立ち回れるんだ?(この本以外に、ここまですごい女性(お金持ちでかつ性格が悪いってのは別)は書かれていない気がします。(一応、物事はルーシーが狙った方向に進むんですから)

悪役(?)のキャラがたっているという意味では、これ、オースティン作品の中でも特異かもしれません。
映画は、すらすらと話が進むので、原作はちょっとまだるっこしい部分がありますが、比べるのも一興と思います。

映画と違って気になったのは(ある意味当然の流れですが)、マリアンヌの結婚に関して、「周囲がお膳立て」するパターンで、本人もそれに従う(もちろん十分幸せ)って書き方なんで、そこが、ちょっと唐突かもしれないなぁと思いました。

続編(もちろん他人が書いた)で、マリアンヌの性格をついた描写があるんですが、今回の原作で、ちょっとだけ、続編の描写に納得がいったぶぶんもあります。

まあ、対照的な姉妹が幸せをつかむという。映画にもってこいの小説ですね。
好きな結婚できるならお金はいらないって妹に、お金は必要よ。お金がないと生活できないでしょ(ただし、その基準額が低い)というエリノア。
まったくそうではあるんですが、主人公として、とっても道徳的過ぎ・・・と、やはり妹の方が「読んでて面白い」と思いました。

| | コメント (0)

嶋中書店のシリーズは水準が高かったんだなぁ

嶋中書店版「トレント最後の事件」を読みました。
「トレント・・」自体は昔に読んでいて、筋は分かっていますし、ポケミスでもってもいます。
嶋中書店版は、「持っているけど、読んでみよう」という気持ちで読み始めました。

字も読みやすいし、訳が古いかと思っていましたが、読みやすい。(表紙の趣向もgood)
買っておいて良かったと思いました(涙)

このグレート・ミステリシリーズは、もう新刊では入手できないので、みつけたら買いだと思います。お薦めします。

| | コメント (0)

一年待った?本

昨年ですが、ラジオの書評でとりあげていた本が面白いかも?ってことで(夫が読む)
図書館に予約をいれました。
話題作だったので結構予約が→気長にまてばいいやっておもっていました。
で、図書館で順位が近づいたなぁ~と思いましたが、旅行に行くことに→で、まだまだ順番に余裕があるからと思っていました。
そしたら、旅行中に、いきなり順番が来て&引き取りにいかなかったので、予約がキャンセルになってました(がっくり)

で、気を取り直して、予約をいれて、やっとその本を借り出してきました。
予約いれた時から考えると、一年かなぁと思います。

ミステリとかは、結構、きちんと早めに予約いれてるんですが、「話題作」は、きいてから予約いれるんで、忘れた頃に来ることが多いです。
その時に自分がまだ読みたいのか?ってのもあるような気がします。

| | コメント (2)

はらはらどきどき「ノーサンガー・アベイ」

ジェーン・オースティンの死後に出版(書かれたのはずっと前)ジェーン・オースティンの死後に出版(書かれたのはずっと前)

主人公キャサリンは気だての良い娘。それなりに美人。
彼女が、近所のアレン夫妻に連れられて

「社交界もある:最先端の街バース」にお出かけする。
でも、知り合いが全然いなくて、楽しくない。
→素敵な青年と知り合う。でも、彼とは一回あっただけ
→美人の親友ができる(でも、彼女は本当によいお友達なの?)

「素敵な男性」と知り合っても「礼儀」が優先される世界なので、「待っているしかない」 しかも、いろんなタイミングがあったり、「説き伏せられて」のばあいは、「じれったい」の嵐でしたが、このキャサリンは、彼女なりに、積極的ではあります。

ちょっとはらはらどきどきする(当時のゴシック小説のパロディ)も盛り込んでます。
ロマンス小説になってます。
あらら~の展開もあり、あるいみ一番完成度高いんじゃないのかっておもっちゃいます。

| | コメント (0)

しゃれた会話の「メリリーの痕跡」

「ワイルダー家の失踪」(これすごく好きなんです)で有名なハーバート・ブリーンのミステリです。

絶世の美女:映画スターのメリリーが、豪華客船でフランスにお忍びで渡航しようとしているのですが、自分に予知能力があると信じているメリリーは「海の上に行ってはいけない」という母の予言を信じている。また、自分が、「いつか首をつった男をみつける」という事をおそれている。
主人公:雑誌記者のディーコンは、メリリーを見守るべく同じ船に乗り込んでいる。
そして・・・

最初の登場人物達の会話に、マーロン・ブランドとかグレゴリー・ペックとか、「知っている映画スター」が出てくるので、あれ?これって、そんなに最近の時代を描いているの?とおもってしまいました。
ワイルダー一家が、古い街での閉じた世界という感じだったので、つい、時代設定も、第二次大戦前だと思いこんでしまっていたんです。禁酒法の時代の華やかさを感じさせます。

ブリーンについて、「ワイルダー」は、最初はいいけど・・・という話もあるのですが、私は、あの雰囲気が好きでした。今回の作品も、ちょっと、つっこみどころはあるんですが、
船の他の客がわかりにくいとか、ある重要な (ここから★ ★で反転) こと
★ ある重要なセリフがあるんですが、それに傍点がうってあるんで、原書のせいかもしれないんですが、えー、これはないと思いました    ★ あって、うーんと思っちゃいました。
でも、楽しいミステリです。
  

| | コメント (0)

どっちがモートン 「本物のモートン」と「鏡の顔」 イネス

マイケル・イネスのアップルビイものに「本物のモートン」Was He Morton?  作品があります(事件簿所収) この作品を最近再読した時、絶対にミステリマガジンで読んだ記憶がありまして、いろいろ検索したのですが、この短編がミステリマガジンに収録していたという情報がない・・・・

でも、私には絶対読んだという核心が・・・
で、イネスのミステリマガジンに掲載された短編のタイトルを調べてみたんです。
そうしたら「鏡の顔」  A Test of Identity という短編がありまして(86年9月)
タイトルが「本物のモートン」の内容と結構合っている。別タイトルであっても不思議はないと思い現物(雑誌)をチェックしたところ、当たり!

今文庫の方がすぐに出てこないので、詳細なチェックはできませんが、登場人物もモートンだし、基本ラインも同じ。
記憶違いじゃなかったと、ぷち発見した気持ちです。

| | コメント (0)

「鬼の末裔」三橋一夫

三橋一夫の短編集を読んでみました。「鬼の末裔」。ふしぎ系の話です。
まとめて読んだので、ちょっと「ふしぎ」にも飽きてしまったふしがあります。
面白かったのは、ストーリーより、なにげででてきた映画の話。

記憶喪失の男の話には「心の旅路」(タイトルにはふれていませんでしたが)の映画の話がでていたり、夫に脅かされているという女性は、映画「断崖」のように夫は・・・と言ったり、に心ひかれました。
あと熱海・湯河原・江ノ島などという、私にとっては比較的なじみがある地名がでているのが、「ふしぎ話」なのに妙に現実的でした。

| | コメント (0)

できそうに思えちゃう「二役は大変!」ウェストレイク

ぷちウェストレイク追悼特集(?)
「二役は大変!」(ハヤカワミステリアスプレス→ノンシリーズものなので、再刊は難しいだろうなぁ・・・・)
主人公(アート)が、双子のふりをして、双子の美女と・・・・(コリアも同じ主題で書いてますが、あちらのロマンチック(?)な雰囲気はかけらもない!ウェストレイク主人公は凄腕)

俺(アート)は、パーティで知り合った美女:リズが双子だって言うので、つい「俺にも双子の弟:バート」がいるとウソをつく。
で、リズの妹:ベティー(うり二つ)の前に弟:バートとして現れたら、ベティーから結婚を申し込まれる!実は姉妹は大金持ちで、お互いに遺産を巡って訴訟をしていた!

30年以上前に書かれた作品です。
現代の携帯メールがないから成り立つ部分はありますが、そこを除くと、成立しちゃいそうな感じがするのが、ウェストレイクのスゴイとこだと思います。
「アートとバートが一緒にいる状況」が偶然つくりだされちゃったりして、ものすごい綱渡り状態です。
アートは、よく考えると悪人なんですが、姉妹・悪役弁護士の強烈さで、アートが悪人に思えないで読み進んでいきました。

ジェットコースター小説でした。

| | コメント (0)

一種のゴシックロマン?「死がかよう小道」ドロシイ・キャネル

現代教養文庫「ミステリボックス」(ああ、このシリーズって水準すごく高かったのに、行きのこったのはカドフェルだけ?)の1冊です。

主人公のテッサは捨て子で、優しい牧師さん夫妻に育てられて幸せに(捨て子だって、村のおかみさん達に陰口をたたかれたけど)育ちました。
偶然、自分の出生の手がかりに通じるかもしれない館の存在を知ります。

その御屋敷には老婦人の姉妹が住んでいて(ハイヤシンンスとプリムローズ)、テッサはその姉妹に近づくために、「暴漢に襲われそうになり、記憶喪失に陥った乙女」のふり(暴漢はもちろん協力者)をして、うまく御屋敷に入り込みます。
この部分のテッサの思考は、ほとんどクリスティの初期の「お嬢様が探偵ごっこ」をするパターンのようではあるのですが、文中に「ダイアナ妃が」とかでてきますので、まったくの現代ものです。
自分の出生の秘密を知ろうとするテッサ。御屋敷での生活はそれなりに快適。村に破片人が多いけど。。。そんな中で、殺人事件が!
事件の謎解きと、出生の秘密と、あと、喧嘩ばかりしている初恋の相手ハリーとの恋の行方は?
といった感じで、現代のイギリスを舞台にしていながから、「時間がとまったような村」での事件を楽しく描いている。ある意味ゴシックロマンスミステリです。
老姉妹がとっても良い味だしてます。
ミステリボックスは当然ながら絶版ですが、入手自体はそんなにむずかしくないと思いますので、探してみてください。

| | コメント (0)

しゃれた幽霊譚「ある幽霊」三橋一夫

角川文庫の宝石傑作集「月下の殺人鬼」(怪奇幻想編)を読んでいたところ、ちょっとしゃれた幽霊譚を見つけました。
三橋一夫「ある幽霊」。主人公は大学を出たばかりの医者、大学の先輩(博士であり、けっこう年上)の医院に見習いとして勤務している。
で、そこで、博士夫人に恋をしてしまう。
博士夫人は、「水色のブラウスに白のショートパンツ」といった格好(実際は40才近いけど、30そこそこにしかみえない)、天真爛漫なタイプ。
博士は夫人をとても愛している。夫人は無頓着にその愛情をうけとっているようにみえる(不仲ではない)
主人公は、ただ、夫人に憧れているけれど、夫人は彼にとっても親切(親切すぎ?)にしてくれる。主人公の秘かな思いはつのるばかり・・・・
ある日突然、夫人が主人公にキスして、「明日の夜8時に・・・」と一方的に会う約束をしてくる。
そして、夫人は、その待ち合わせ場所に行く途中に、事故で死んでしまう。
嘆き悲しむ博士、自分のせいと思い悩む主人公。
そんなある日、主人公の前に夫人の幽霊が現れる。、幽霊といっても、どうも夫人は自分が死んだことを知らないらしい・・・・

幽霊話ではあるのですが、もともとの夫人が天真爛漫なタイプなので、映画にでもなりそうなコメディという感じでした。
ブラウンが書きそうな感じ(誉め言葉)です。
日本にもこんな話があるんだなと思いました。著者紹介によると、作者はヨーロッパに遊学もしているし、のちには自分で編み出した「健康法」の普及に専念した云々とありました。
「ふしぎ系」の本は他にもあるようなので、ちょっとさがして見ようと思います。

| | コメント (0)

世界の果てまで「秘境添乗員」金子貴一

著者は、高校では不登校→アメリカにホームステイ(結構ハードな家庭にステイ)→エジプトの大学に→文化のギャップに苦しみながら・・・・エジプトに同化(?)→日本に戻ってくると、今度は日本で疎外感・・・・いつしか「秘境添乗員」にという波乱に満ちた人生を送った人です。(海外秘境添乗員は引退したとのことですが)
第一章は、秘境添乗員としての苦労話(ものすごーーーーく大変)からはじまります。

それから、エジプトの話。自衛隊の通訳としてイラクに行った話。(ツアーの話というより、人生の方に重きがおかれているようでもあります)などなど。
やがて、体&家庭の事情から、「国内の秘境」担当に変更になり・・・

奈良の飛鳥寺で、蘇我氏だけでなく、物部氏も供養してとお寺にリクエストするなど(→それって、物部氏としては「迷惑なんじゃ?」思うのは私だけでしょうか?)びっくりするようなツアーを企画していたようです。
個人的には、第1章のような話がもっと読みたかったのですけど・・・

| | コメント (0)

広岡達三先生の短編が載っている「ホン!」(マンガ)

いしいひさいち「文豪マンガ」の巨匠 広岡先生(北鎌倉にお住まいのようで・・・)
その強烈なキャラクターにしびれてます。
広岡先生の短編が掲載されているマンガがこの「ホン!」です。
家付き(?)お手伝いさんとともに、日々、毒舌生活。
先生ホントに小説書いてたんですね。というようなマンガです。

| | コメント (0)

子供向き?「アップルビイ警部の事件簿」

マイクル・イネス 「アップルビイの事件簿」は創元推理文庫からでていましたが、こちらは、勉誠社から出た「アップルビイ警部の事件簿」です。

「アップルビイ最初の事件」少年だった彼が、後に警官を志すに至った事件からはじまっています。この事件は「ミニ・ミステリ傑作選」にも収録されています。
文字も大きくて、ちょっと子供向き?とう装丁ではありますが、内容はきちんとしたミステリです。(今は残念ながら絶版ですが)
最近いろいろイネスの翻訳(長編)がでていますが、短編も読んでみたいかたは、探して見て下さい。

| | コメント (0)

好きを仕事にする 「浮き草デイズ」2 たかぎなおこ

たかぎなおこマンガエッセー「浮き草デイズ」パート2。
上京して、バイト生活をしながら絵を描きたいと頑張っている「浮き草デイズ」
2巻では、最後のほうでは個展(?)→HPをつくる→日記がきっかけて。。。

というふうに繋がっていくのですが、まだまだ前途多難状態です。
もちろん、「現在」という結果がでているのではありますが、主人公のはらはらどきどき生活に、一緒に大変だよなぁと共感してしまいました。

好きな事は仕事にしちゃだめ、という話もありますが、好きな事を仕事にした人に「あっぱれ」と思う本です。

| | コメント (0)

イギリス・ミステリ傑作選 あれこれ

全部揃いでもっていますが、再読。
アメリカ探偵作家クラブ傑作選との大きな違いは、アメリカの方は「主題」があること、イギリスは「年」での傑作選だということで、そのせいで、「アメリカ」の方は趣向があって、楽しめるが、イギリスの方は、私にとっては「当たり」(「探偵をやってみたら」とか「伯父さんの女」とか)の時と「はずれ=暗いなぁ」というのがあるってことです。

概して、アメリカの方が娯楽というか「さあ、楽しんで」って感じがあって、イギリスは「質の高い作品を提供してますよ」って感じです。
ポケミスにも「現代イギリス・ミステリ傑作集」1-3があります。これも質は高いけれど、やや暗めかなって思う部分があります。傑作集に関しては、またご紹介します。

| | コメント (0)

リレーミステリ「漂う提督」

「リレー」つながりですが、もう今は廃れた(?)ミステリに「リレーミステリ」があります。
複数のミステリ作家が、「リレー童話」(?)形式で、ミステリを書いていく。
「共著」ではないので、相談なし。
→それって「まとめ」の作業が大変ですよね。きっと。
漂う提督は、クリスティー、セイヤーズ、チェスタトン、クロフツ、バークリーなどなどそうそうたるメンバーで書かれています。 

一応「背表紙の作者:クリスティー他」になっているはずなんですが、クリスティー文庫にこれ入ってないような気がします。

| | コメント (0)

恋のロンド ポーラ・ゴズリング「ブラックウォーター湾シリーズ」

ポーラ・ゴズリング(この前ポケミスチェックしたら結構絶版だったん)は、基本的には明るい作風で基本的にはハッピーエンド(?)(殺人事件にハッピーエンド?とつっこまれると困りますが)なので、結構、お気楽に読める作品が多いです。

で、シリーズキャラクターにジャック・ストライカー警部補、マット・ガブリエル保安官がいるのですが、このシリーズを個人的に恋のロンド形式と名付けています。

ストライカー:「モンキー・パズル」で登場(ある人物と知り合う)→「殺意のバックラッシュ」(ストライカー+ある人物)→「ブラックウォータ湾の殺人」(ストライカー警部補がブラックウォーター湾に遊びに来て事件に遭遇&その土地の保安官がマット)→「ハロウィーンの死体」(マットもの)→「すべての石の下に」(マットものただし、窮地のマットを前作の登場人物が助ける)→「死の連鎖」(ストライカーもの)

作品の特徴として、前作の登場人物が次の作品で重要な役割を果たす。毎回新しい恋人たちが登場する。基本的に恋愛はハッピーエンドになる。
恋のバトンが次々と渡されていく感じがあります。

映画「輪舞(ロンド)」は、恋の悲喜劇(?)ですが、こちらは(殺人事件は別として)恋愛に関しては、ロンドというより、リレー形式といった方がよいかもしれません。

筋もしっかりしているので、安心して読んでいられる作品です。

| | コメント (2)

そういえばこんな本も「ミステリー風味ロンドン案内」&シャーロック・ホームズ本

職場の人が夏休みにロンドンに行くというので(すでに何回か行っているとのこと)、普通の観光地ではないところに行きたいというので。
私の知っているロンドンは前の世紀(って 20世紀です)&古いミステリに紹介されているロンドンしかしりませんって念押しして、色々本を貸してみました。

「ミステリー風味ロンドン案内」1,2→これって、ミステリに出てくる名店とかのっているんですよね。読んだ時は、身の程しらずにも○○で買い物したい等と思いました(汗)

「シャーロック・ホームズへの旅」(ロンドンじゃないかも?)→これをたよりに、大昔にべーカー街の駅で、ホームズ柄のタイルと写真をとりました。

「シャーロック・ホームズの見たロンドン」など
あーこれじゃ、19世紀ばっかりかもしれない。

| | コメント (0)

TVってスゴイ「海のエジプト展」

初日の夜に「世界ふしぎ発見」で放映。
なにも、いきなり放映しなくても(行く予定だった)と、やりくりしていきましたが、TVの影響で、混んでました・・・・・

個人的な感想としては「イベント」として楽しめるけど、遠くから来ると大変かも・・・です。
カフェでエジプト料理を出しているので、せっかくと思ってトライしました。
ちょっと辛い(私辛いの×なんです)
会場では「クレオパトラが・・・」って説明があって、すっかり、エリザベス・テーラー主演の「クレオパトラ」とか思い出していたのですが、カフェで流れる音楽は、たぶん(今のエジプト音楽なので)イスラム系の音楽。そのギャップがきっとエジプトに行くと、こうなんだろうなと思わせました。

| | コメント (0)

ラリック展補足「東洋と西洋の文様」

ラリック展の補足です。
展覧会には着物好きな友人と一緒に行きました。(あ、会場にあったエールフランスの機内誌によるとラリックはやはり当時から「大きすぎ」って批判はあったそうです。もちろん支持者もいました)
二人の感想で「雀が可愛くない」(写実的?にしてはちょっとふくらんでいるような)→日本の文様(たとえば「ふくら雀」)の単純化&「可愛らしさ化」というのは群をぬいているのではないか?
ガラスのツボ(だったか?)菊が描かれていたのですが、日本だったらもっと「流麗に描く」もっと「文様」として描くわけで、ラリックの菊は、「文様」的な観点からすると、やや、花びらが太く感じるわけです。
あと、「見立て」という感覚は、「見えるものに対して」はあるでしょうけど、「見えないもの」に対しては、(おそらく)西洋の文化ではないんだろうなと思いました。
(「留守文様」・・・関連するものを描いて、「対象を暗示」なんて、考えつかないだろうな・・などなど)

そこから、家紋に思いがいたりまして、日本の紋というのは、昔に分家で変形させるとか、「遊びを加える」なとどいう事はあっても、基本ラインは変わらない。
西洋の紋章は、追加があって、どんどん変化していく。その紋章を見れば、どの時代の紋章か分かるなどなど
文化の違いを感じました。

| | コメント (0)

思い出の福音館の童話シリーズ

「カナリア王子」は新刊で買い直し(もっていると思ったら、見あたらなかったんです)しましたが、ポーランドの詩人フィツォフスキ編(再話)のジプシーのむかしばなし2冊は、1冊して復刊になってませんでした。

「太陽の木の枝」(こっちが再版)と「きりの国の王女」です。
主人公のジプシーが苦難の旅の後、幸せを手に入れる形式が多いです。

「太陽の国の王様」「雲の国の王様」「きりの国の王様」といったキャラクターも出てきます。
「ジプシーの宝は旅をすること」といったセリフや、「きりの国の王女さま」は「愛」を知りたくて人間の世界にやってきたとか、印象的な話が沢山あります。
この本も、子供の時に大好きでかなり読み混んで、汚してしまったので、再刊してたら買ってもいいかなとおもっていたのですが・・・1冊しかでていないので、今はやめています。

図書館には2冊あると思いますので、興味のある方はどうぞ。
ちなみに、わたしはてっきりこれはイタリアの話だとおもっていたんです(カナリア王子がイタリアだったので)今回、確認したら編者はポーランド人ってことでちょっと驚きました。

| | コメント (0)

やっぱ背表紙は「おじさんマーク」とかhmがいいなぁ

早川の目録をみていたら 表紙が「hm」(mは上付)でした。
手持ちの文庫の背表紙をみてみると、昔に買った物はhmですが、最近(っていつ?)の本はHM-番号になってます。

創元も昔は、おじさん(?)マークとか、ネコマーク、時計マークとか、分野ごとにマークがついていたんですが、なくなってしまって、「趣がないなぁ」と思ってしまいます。

| | コメント (2)

« 2009年6月 | トップページ | 2009年8月 »